一般質問 北川法夫
●門真スポーツセンターは府保有で
北川法夫議員(寝屋川市選出)は3月12日に開かれた定例府議会一般質問で、地方分権改革、安心・安全を支える都市基盤、大規模・高規格スポーツ施設のあり方について橋下知事らに質した。
●地方分権改革につて
【北川議員】
橋下知事は所信表明で、「大阪から自治体経営の革命を起こす」などと述べられた。自治体経営の革命には政府と対等・協力関係にある地方政府の確立が含まれると考える。第一期地方分権改革は課題が積み残され、地方財政は深刻だ。昨春から第二期が本格的に動き出し、今年は正念場。府も知事が重視するスピード感で取り組むべきだ。完全自治体としての「地方政府」にどう取り組むのか。
【橋下知事】
自治体運営は国の縛りが強く、自主性の低いものと痛感している。壁を打ち破り、「子供が笑う、みんなが笑う」まちづくりを進めるには地域主権型社会の確立が重要。なすべき改革を進め、府民の理解を得ながら、成果につなげたい。
【北川議員】
私は知事に「イエス」と言ってもらうため、知事の「最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術」を読んだ。ラグビーでは最初に相手に自分の力を知らしめることが大切とあったが、野球では、肩の力を抜くため、初球はバックネットに投げることもある。国に「イエス」と言わせる心構えについて、肩の力を抜いた答弁をお願いしたい。
【橋下知事】
自治体経営を大阪から発信したいと考えるが、政治経験がないため、国との距離感の取り方について、経験のある議員の皆様の知恵も借りてやっていきたいと思う。国に対して言うべきは言い、機運を盛り上げて頑張りたい。
●府民生活の安全・安心を支える都市基盤
【北川議員】
都市基盤施設は府民の生活を支え、将来に引き継ぐ重要な資産。私の地元、京阪本線寝屋川市駅周辺と、枚方市駅は高架だが、両駅の間に踏切が多く残り、過去10年間に27件の事故で6名が亡くなった。昨年末、連続立体交差事業が着工準備採択までたどり着いた。厳しい財政状況で事業の精査、重点化は必要だが、安心・安全の投資として効果や必要性を見極めていただきたい。
【橋下知事】
都市基盤整備は着実に進めるべきと認識し、今後、どのような形で進めるかを見極める。
【北川議員】
阪神・淡路大震災ではヘリコプターの活用が非常に有効だった。大阪でも学校のグラウンドなどを臨時ヘリポートとして活用する予定だが、知事は一度ヘリコプターで避難所や臨時ヘリポート、密集市街地や防災施設などを視察していただきたい。避難所は上空から瞬時に確認できれば物資の空輸などに役立つ。避難所のリサインのようなものに、子供の参加を募ってはどうか。自らを守る体験は重要で、防災意識を高めるきっかけにもなる。
【橋下知事】
へりでの視察は有意義だと思う。議会終了後に是非実現したい。防災活動への参加も非常に大切。市町村と協力して機会を増やしたい。
●大規模・高規格スポーツ施設のあり方
【北川議員】
府立体育館では大相撲春場所が開催され、門真スポーツセンターでは国際フィギアスケート大会が開かれるなど、府民はレベルの高い競技を身近に楽しんでいる。こうした体験は子供たちに大きな夢と感動を与える。一方、施設の初期投資は大きく、民間が保有し、安定経営を続けるのは大変困難。国際的・全国規模の施設は府が保有する必要がある。
【橋下知事】
子供達が元気でたくましく育つにはスポーツの果たす役割が重要。府民がスポーツに親しみ、世界レベルの競技に触れることも重要だ。だが「財政非常事態宣言」財政状況も踏まえ、厳しく精査する必要がある。今後、ゼロベースで精査したい。
【北川議員】
私は甲子園を夢見て今も野球を愛し、知事にとっては花園がラグビーの聖地。スポーツを愛する者は施設を愛するという認識の上でご意見があれば。
【橋下知事】
あらゆる角度から検討、ご提案の趣旨や皆さんのご意見を踏まえ、根本的な改革に向け、取り組みを進める。